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抗酸化サプリメントはむしろ有害?

老化を促進させるという活性酸素や酸化ストレスに対抗するための「抗酸化サプリメント」は、医師の勧めがない限り無用であるという「British Journal of Pharmacology」誌のレビューが7月19日、出版社Wileyのニュースリリースで紹介された。

人間はエネルギー生産に酸素を必要とするが、一方で酸素は酸化ストレスや心疾患などを引き起こす活性酸素を発生させる可能がある。酸化ストレスマーカーが心疾患、がん、糖尿病などと相関関係にあるため、抗酸化作用のあるサプリメントは疾患予防のためと称して多くの人に摂取されている。しかし、これらのサプリメントは、臨床試験では効果が実証されていない。そればかりか、いくつかの研究では有害な効果を引き起こす可能性もあるという。これは、活性酸素が疾患の原因となるだけでなく、免疫力やホルモン合成などの多くの重要な働きをしているからである。

研究チームのPietro Ghezzi教授は「酸化ストレスは一部の患者のいくつかの条件下に限って問題となる可能性がある。今後は、 活性酸素の有益な面を保護し、疾患の原因となる部分だけをターゲットとできるような薬品を用いていくことになる」と述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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