世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

カルシウムを奪わない食物繊維・コーンファイバーの効果

水溶性コーンファイバーが閉経後女性の骨カルシウム保持に有効という研究が、「The American Journal of Clinical Nutrition」8月号に掲載されている。

肥満予防、便秘改善、デトックス効果などが期待される食物繊維だが、一方ではカルシウムをはじめとする各種ミネラル類を吸着し体外に排出してしまうことでも知られている。水溶性コーンファイバーは、カルシウムを吸着しない性質を持つため、成長期の子供や骨粗しょう症リスクの高い閉経後女性への食物繊維サプリとして注目されている。今回の研究では、水溶性コーンファイバーによる閉経後女性の骨格に対する影響を検証した。

無作為化クロスオーバー二重盲検試験デザインのこの研究は、14人の健康な閉経後女性を一日の食物繊維摂取量0g、10g、20gの3グループに分けて50日間実施された。その結果、食物繊維の量に応じて骨カルシウム保持率は増加し、一日摂取10gで4.8%、20gで7.0%だった。骨代謝バイオマーカーのN末端テロペプチドおよびオステオカルシンには、水溶性コーンファイバー摂取による変化はなかった。しかし、骨形成マーカーの骨特異的アルカリホスファターゼは、食物繊維摂取0gから20gの間で有意な増加が確認された。研究者らは、閉経後女性の骨のカルシウムバランスの改善には一日推定50mgの食物繊維が必要と結論している。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP