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肥満と関連するがん9種類を特定

肥満と関連するがんの種類を検討した研究が2月28日、「BMJ」オンライン版に掲載された。肥満とがんリスクの関連については広範に研究されており、肥満と関連が見られるがんとして、世界がん研究基金(WCRF)では食道がん(腺がん)、大腸がん、閉経後乳がん、子宮体部がん、腎臓がん、膵臓がんを上げた。国際がん研究機関 (IARC) では結腸がん、直腸がん、食道がん(腺がん)、腎臓がん、閉経後乳がんおよび子宮内膜がんが上げられている。

今回、肥満とがんの関連を評価したコホート研究のメタ解析95件の包括的レビュー(アンブレラ レビュー)を実施した。その結果、9種類のがんとの関連を示した12件(13%)に強いエビデンスが見られた。BMIの増加は食道腺がん、男性の結腸がんおよび直腸がん、胆道系がん、膵がん、閉経前女性の子宮内膜がん、腎臓がん、多発性骨髄腫のリスク上昇と関連していた。体重増加はホルモン補充療法を使用したことのない女性の閉経後乳がんリスク上昇、ウエスト・ヒップ比は子宮内膜がんリスク上昇と関連していた。

研究者らは「肥満は公衆衛生上最大の問題のひとつとなりつつあり、がんとの関連リスクの強さを裏付けるエビデンスにより、リスクが高く、個別化された予防戦略の対象となり得る人の選定精度が向上する可能性がある」と述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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