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白髪治療のカギ? 肺がん治療薬で髪の色素が戻る

がんの免疫療法中に患者の白髪が黒くなったという報告が7月12日、「JAMA Dermatology」オンラインに掲載された。

肺がんの新しい治療法として注目されている抗PD-1抗体薬、抗PD-L1抗体薬の治験中に、予期せぬ効果として治験参加者の髪の再色素化が見られた。抗PD-1抗体薬、抗PD-L1抗体薬は、現在複数の治験が進められており、結果次第では数年以内に実用化されるところまできている。

今回の報告は、スペインのHospital Universitari Germans Trias i Pujolで実施された、非小細胞肺癌(NSCLC)への抗PD-1/抗PD-L1療法を受けていた14人の患者(男性13人、女性1人、平均年齢64.9歳)で毛髪の再色素沈着を示したというもの。患者が提供した昔の写真と、現在の髪の状態を比較検討した。

この毛髪再色素化は、14人の患者の13人では髪全体の色が濃くなることで、残り1人では一部が濃くなることで示された。患者のうち13人では治療により病状が安定し、臨床的に良好な治療効果が認められている。研究者らは「髪の再色素沈着は肺がんに対する治療薬効果が良好であることを示すもの」と述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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