世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

高炭水化物食より高脂肪食に健康効果

食事が健康に与える影響を高、中、低所得国の35~70才の男女の約13万人を対象に調査したPURE研究の論文2本が8月29日「Lancet」オンラインに、またもう1本が「Lancet Diabetes & Endocrinology」オンラインに掲載された。

研究では国別に食品頻度アンケートを用いて食事内容を記録し、喫煙、運動、飲酒、また病歴、薬剤服用の有無、心血管疾患の家族歴について質問した。果物、野菜および豆類消費と心血管疾患および死亡リスクとの関連を、Cox虚弱モデルを用いて評価した。

その結果、果物、野菜、豆の消費量が多いほど、心血管疾患以外のリスクと死亡率が低いことがわかった。この効果は1日3〜4人分(375〜500g /日に相当)量の消費で最大となると示唆された。また、高炭水化物摂取量は死亡リスクが高いことと関連し、高脂肪摂取量は総死亡率の低下に関連していた。総脂肪および脂肪のタイプは心血管疾患、心筋梗塞または心血管疾患リスクと関連していなかったが、飽和脂肪酸の高摂取は脳卒中と逆相関していた。今回の知見に照らして、世界的な食事ガイドラインを再検討すべきであると著者らは述べている。PURE研究とその結果は世界各国のメディアでも関心が高く、「高脂肪食vs.高炭水化物食に決着」「大規模研究が示す、低脂肪食はあなたを殺す」などのセンセーショナルなタイトルで報道されている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP