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遺伝的な甘党は体脂肪が少ない

甘味を好む遺伝子を持った人は体脂肪が少ないという調査結果が4月11日、コペンハーゲン大学の健康・医科学部からプレスリリースされた。研究の詳細は「Cell Reports」オンラインに掲載されている。

同大学の研究者らは、特に甘いものを欲求する遺伝子変異(FGF21遺伝子変異)を発見している。この遺伝子素因は、ヨーロッパの人口の約20%が持っていると考えられている。今回は、英国エクセター大学医学部研究グループと共同で、英国バイオバンクに登録された45万人以上の血液サンプル、食事アンケート、遺伝子データなどのデータを対象に、この遺伝子変異を持つ人々の健康情報を調査した。その結果、砂糖の摂取量が多いFGF21遺伝子変異を持つ人と体脂肪が少ないことに関係があることが分かった。また、この遺伝子変異がない人に比べ、血圧がやや高いこと、ウエスト周りに脂肪が付きやすい、いわゆる「リンゴ型肥満」の傾向があることもわかっている。

現在、肥満や糖尿病治療薬としてFGF21を標的とするか、またはFGF21を修正(置換)することが可能かどうか研究されている。このため、「遺伝的甘党」の人の体脂肪が少ないという今回の発見は、今後の薬品開発および将来の研究にとって重要であるとされた。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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