米フィラデルフィア、甘味飲料課税で売上51%減
2019.05.24
国際部
米国のフィラデルフィアで2017年に導入された砂糖入りおよび人工甘味料入り飲料に対する課税の飲料価格および売上に対する影響を調査した結果が5月14日、「JAMA」オンラインに掲載された。肥満対策と税収入の増加を目的に甘味飲料に飲料税をかける国や地域が増加している。2017年1月、ペンシルベニア州フィラデルフィアは、飲料用物品税(1オンスあたり1.5セント)を課す米国で2番目の都市となった。
54のスーパーマーケット、20の量販店、217のドラッグストアの291店のデータを解析した結果、フィラデルフィアの課税飲料の1オンス(約30ml)当たりの平均価格は、2016年の5.43セントから2017年には6.24セントに上昇した。量販店では5.28セントから6.24セント、ドラッグストアでは6.60セントから8.28セントだった。課税を行っていない約90マイル離れたボルチモアの飲料は、1オンス当たりの平均価格はスーパーマーケットでは2016年の5.33セントから2017年には5.50セント、量販店では6.34セントから6.52セント、ドラッグストアでは6.76セントから6.93セントに上昇していた。2都市間のオンス当たりの平均価格差は、スーパーマーケットで0.65セント、量販店では0.87セント、ドラッグストアでは1.56セントだった。フィラデルフィアの課税飲料の総売上高は13億オンスで、課税後51.0%減少した。しかし、隣接地域の売上量は3億820万オンス増加し、フィラデルフィアの売上量減少の24.4%が相殺される結果となった。