大豆たんぱく質のコレステロールを下げる効果を確認
2019.06.7
国際部
大豆たんぱく質にコレステロールを下げる効果があることが「Journal of Nutrition」6月号に掲載された。大豆たんぱく質とLDLコレステロールの関係を検討した無作為化試験の結果から、米国食品医薬局(FDA)はコレステロールの減少程度が一貫していないと評価しており、「心臓に良い食品」リストから大豆を削除することを検討している。このFDAの方針を受けて、今回の研究はFDAが大豆タたんぱく質をリストから削除する決定する基礎となった46件の比較試験のメタ解析を実施し、その是非を確認することとしたもの。成人男性と女性を対象とした46件の試験中43件からデータの提供を受け、LDLコレステロールおよび総コレステロール(TC)に対する大豆たんぱく質の影響を検討した。
その結果、追跡期間中央値6週間で、用量中央値25g/日の大豆たんぱく質は、LDLコレステロールを4.76 mg/dL減少させた。大豆以外のたんぱく質と比較して、TCは6.41mg/dL減少させた。どちらの結果についても、用量反応効果または公表バイアスのエビデンスはなかった。個々の試験の推定値を精査すると、ほとんどの試験でLDLコレステロールの減少があることが示されたが、統計的有意が確認されたのはわずかだった。研究者らは、大豆たんぱく質は成人のLDLコレステロールを約3~4%減少させたと結論している。