ヘアケア製品に含まれる過硫酸にアレルギーリスク
2019.06.17
国際部
ヘアケア製品に含まれる過硫酸の制限を薦めたニュースリリースが6月12日、フランス食品環境労働衛生安全庁(French Agency for Food, Environmental and Occupational Health & Safety:ANSES)から発表された。
ANSESは、主にヘアブリーチ製品に使用される過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、および過硫酸ナトリウム物質に関する専門家による評価作業を発表した。過硫酸塩はアレルギー性の呼吸および皮膚反応を引き起こす感作物質として、理髪師・美容師および消費者に健康上のリスクをもたらすと考えられている。ANSESは、現在報告されている過硫酸の影響と障害を考慮して、過硫酸塩を含む製品への専門家および一般の人々のばく露を最小限に抑えることを推奨した。
過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムおよび過硫酸ナトリウムは、欧州CLP規制で呼吸器感作性および皮膚感作性に分類されており、第4級アンモニウムに次いで、化学物質ばく露に関連した職業性喘息の原因である。これらの物質に関連したアレルギー反応の大多数は理髪・美容店で発生したものだった。2001~15年にフランスの「職業病の監視と予防のための全国ネットワーク(National Network for the Monitoring and Prevention of Occupational Diseases:RNV3P)には、過硫酸塩に関連した1000以上の職業病の症例が報告されている。その大部分は、美容師に関係しており、4分の1は若年労働者と実習生だった。