冬虫夏草抽出物に紫外線からの保護効果を確認

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2019.11.13

国際部

滋養強壮に効果がある漢方薬として利用されてきた菌類の冬虫夏草のUVB損傷に対する保護効果を評価した結果が117日、「Biomedicine & Pharmacotherapy

中国の研究者らによるこの研究では、ヒトケラチノサイトにおけるUVB誘発損傷に対する培養冬虫夏草の保護効果を評価し、トランスクリプトームネットワークアプローチを使用して光保護メカニズムを特定した。

冬虫夏草抽出物の組成をHPLC分析によって調べた結果、アデノシンとマンニトールが主要な含有成分であることが分かった。冬虫夏草によるROS産生および細胞内H2O2含有量を含む、細胞内UVB誘発性酸化ストレスの有意な減少を確認した。また、UVB照射下で、細胞内シグナル伝達を媒介し、H2O2を細胞に輸送するAQP3の著しい増加も確認できた。冬虫夏草抽出物のDNA修復効果は、コメットアッセイによって有効であることが証明された。ネットワーク分析で、冬虫夏草の125の潜在的な生理活性成分と201の標的が特定された。シグナル経路解析では、低用量UVB誘発性の変化に対する冬虫夏草化合物の保護効果は、PPARシグナル伝達経路、コレステロール代謝、および卵巣ステロイド産生を標的とする可能性があることが示唆された。

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