肥満患者で膵臓がんや閉経後乳がん発症率高い
2020.02.10
国際部
過体重と肥満患者のがんリスクを40年にわたって観察した結果が1月7日、「Journal of Internal Medicine」オンラインに掲載された。
40年間(1977-2016)の全国的なデンマークのコホート研究から、一般のデンマーク人と比較した過体重と肥満の患者の全体的およびがんの種類によるがん発生率を調査した。がん発生の評価には年齢および性別で標準化された発生率(SIR)を使用した。
観察された40年間に過体重または肥満と診断された人は31万3321人。うち2万706人でがんの発症を確認し、SIRは1.12だった。2型糖尿病やアルコール依存症などの併存疾患により、過体重および肥満患者のがんSIRの上昇が観察された。膵臓がん(SIR:1.38)、閉経後乳がん(SIR:1.14)血液がん(SIR:1.24)、神経がん(SIR:1.19)のSIRの上昇が見られた。対照的に、免疫関連がん(SIR:1.01)、悪性黒色腫(SIR:0.88)、閉経後乳がん以外のホルモン関連がん(SIR: 0.88)のリスクは少なかった。