胃バイパス手術後の体重増加を緩和する抗肥満薬
2020.05.26
国際部
肥満手術後にも抗肥満薬を使用することで体重のリバウンドが抑制できるという研究結果が5月22日、「Obesity」オンラインに掲載された。
Roux-en-Y胃バイパス手術は一般的な肥満手術のひとつだが、術後2年で患者の訳25%で体重増加が確認されている。この体重のリバウンドに対して抗肥満薬に効果があるのかを確認する研究が実施された。今回の研究では2004~15年にRoux-en-Y胃バイパス手術を受けた1196人の患者カルテのレビューを行った。リバウンドは各患者の術後の最低体重と比較して評価した。抗肥満薬を処方され、再診を受けた患者をアドヒアランスのある患者、抗肥満薬処方後の再診を受けなかった患者をアドヒアランスのない患者とみなした。線形混合モデル、Cox回帰、および一般化推定方程式を使用して、リバウンド曲線に対する抗肥満薬の影響、時間のハザード比、リバウンドの再発オッズ比をそれぞれ決定した。
その結果、抗肥満薬処方の統一プロトコルがないにもかかわらず、3つの統計モデルがすべて、抗肥満薬のフェンテルミンとトピラマートを個別にまたは組み合わせて使用することで術後のリバウンドを大幅に軽減できることを示した。