食品以外のプレ・プロバイオティクス使用者が急増
2021.05.10
国際部
米国における食品以外のプレバイオティクス、プロバイオティクス、シンバイオティクスの使用状況を調査した結果が4月22日、「Gastroenterology」オンラインに掲載された。腸内細菌叢と健康の相互作用が知られるようになり、プレバイオティクス、プロバイオティクス、シンバイオティクス製品への人々の興味が高まっている。
今回の研究では、米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを用いて、過去30日間のプレ・プロ・シンバイオティクス使用状況を特定した。年齢群、性別、民族・人種、学歴、所得、自己報告での食生活および健康の質別の1999-2018年(10万1199人)の使用傾向、2015-16年および2017-18年(1万9215人)の使用率および小児(19歳未満)および成人(19歳以上)で層別化した処方消化管薬の使用状況を調査した。
その結果、食品以外のプレバイオティクス、プロバイオティクス、シンバイオティクス使用は、最新の調査期で最大3倍に増えていた。全年齢での使用率はプレバイオティクス2.4%、プロバイオティクス4.5%、シンバイオティクス1.1%で、高齢者、非ヒスパニック系の白人、高学歴および高収入、食生活または健康の質が良好、処方消化管薬併用者で最も高かった。使用理由には消化管の健康目的、全般的健康状態の促進および維持があげられた。医療従事者の推奨に基づいて使用している人は30%未満だった。米国では20人に1人が、食品以外のプレバイオティクス、プロバイオティクス、シンバイオティクス製品を使用し、その使用は近年急速に伸びていることが示された。