百人町アルファクリニック与座院長、時空を超えて医療奉仕

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2013.10.16

編集部

医療法人社団知足会が運営する百人町アルファクリニック(東京都新宿区、院長与座聡氏)は、1999年10月に開業。現在、美容外科、形成外科、皮膚科、婦人科の4診療科目を置く。開業以来、現在までの累計患者数は、修整患者数を含めて約8000件にのぼる。その内、修整患者は、約30%で他院から紹介を受けた手術修整が80%を占める。

他院からの紹介による修整患者数が多い理由は「個人的な信頼関係に基づくもの。同時に、私自身が修整することに興味を持っており患者の希望するレベルまで治せるのか、そのための手技と管理をどうするか、など工夫や試みはわくわくしますし、やりがいを感じます」(与座院長)。

一時期、地域の特性から美的感覚に優れた韓国人の患者が多く見られた。しかし、最近では、美容大国にのし上がった韓国で施術する傾向が強くなるなど患者の質的変化が見られる。
施術の対象は、大きく分けて2分野。目や鼻、輪郭など形やバランスを変える分野。もうひとつは、アンチエイジングを含め頬、法令線、シミ、シワなど老いた皮膚を治す分野。
百人町アルファクリニック、与座院長国際医療奉仕活動写真治療に当たってカウンセリングは、コンピュータでシュミレーションしながら施術の内容、術後の経過などについてじっくり時間をかけて説明し、患者が納得した上で施術を行っている。

患者とのインフォームドコンセントの取り組みについて与座院長は「正常な組織に外科的処置を加える事も多いので、本人が求める形が受け手の方から理解、納得できるものか、把握する事に集中します。特に、手術となると組織が安定するまで3-4ヶ月を要するので、期間を限定される場合は、何度も説明します。手術に全て反映されるには、限度があります。リスクとメリットの説明が主体となるのは他院と変わりません」と言う。

一方で与座院長は、国際医療奉仕活動に従事するなど美容医療関係者が一目を置く存在。1996年に仏・パリに本部を置く「世界の医療団」(MDM)の「スマイル作戦プロジェクト」に参加してアフリカ・ニジェール、ルワンダなどに年間平均2回、1週間から1ヵ月程度、医療奉仕活動に従事。これまで国際医療奉仕活動は、延べ30回以上に及ぶ。今年11月には、バングラデシュで、時空を超えた医療奉仕活動に当たる。

 

フェイスリフトに力を入れる

与座 聡院長に聞く

―専門領域の中で一番力を入れている施術は

「皮膚のたるみを引き上げて顔全体の若返りを図る美容施術“フェイスリフト〟に力を入れています。フェイスリフト施術の特徴は、主に頬、頚部のたるみを改善させる手術で50歳台の女性に多い手術です。近年は30代後半でのミニリフト、60代で”おでこ〟のたるみを含めたトータルフェイスリフト、男性におけるフェイスリストも一般的になってきました。」

―具体的にどのように施術を行いますか

「耳前部からの切開アプローチで法令線の改善や頬のたるみを継続的に改善するためには正確な解剖学的知識と手術の経験を必要とします。手術の仕方によっては、耳垂が下がったりほとんど効果を得られなかったりします。このため、従来の方法を踏まえつつ工夫を施す事が重要と考えています。具体的には、皮膚を支えているリガメントという組織に着目して効果の得られにくい顔の中心部のたるみを引き上げていきます。もちろん万能ではありませんが、従来の方法より確実に効果が得られ継続するという実感を得ています。」

―輪郭の修整術も得意領域ですね

「輪郭の修整術は、主に若い年齢層に対して行われる手術で子顔形成とか、えら、頬骨の削り顔面骨格に関する整容的手術です。術後の印象が大きく変わるのが特徴ですが、うまくいくと術後の顔の方がより自然になり以前の顔が想像できなくなります。もちろんリスクもそれなりに高い手術となるため術者の技術が要求されます。」

―国際医療奉仕活動を永年続けていますが動機は

与座院長国際医療奉仕活 (2)「1994年ニューヨーク医科大学での形成外科の研修と美容外科の見学を経験することが出来ました。その時、主任教授から医療の本質はボランティアにあると言われて琴線に触れたのがきっかけです。帰国後、しばらくしてからフィリピンのミンダナオ島でアメリカ形成外科医が主催するミッションに招待されました。当時、イスラム教徒とのゲリラ戦が日常的に行われており、フィリピン海軍から10人程度の兵士がキャンプを張ってのミッションでしたが、制限された医療器具と時間の中でよりいい結果を出すにはどこをはしょってどこを拘ったらいいのか、を学びました。
翌年、フランスの国際医療ボランティア団体「世界の医療団」から私が勤めていた病院に日本人形成外科医の参加打診が舞い込み、経験のある私に白羽の矢があたりました。これまで、小児顔面の先天奇形、腫瘍、外傷などに限定されていましたが現在では、手術対象者を成人まで広げ手指の拘縮、奇形、体幹・頚部の熱傷瘢痕も行っています。形成外科医のいないアフリカ、アジアの国で行うため、術後の管理、処置などの設備や現地の医師の教育も重要です。そのため、多くの手術をしてあげたいが安全を考慮すると手術の種類や数が制限されるというジレンマがあります。活動を始めてから19年目になりますが、自分が手術を行った患者が成長し、結婚して社会の中で不自由なく生活しているのを見ると嬉しくなります。これは現場で感じることが出来る達成感ですね。」

●与座 聡 院長プロフィール
1982年3月岡山大医学部卒。東京、大阪の大手病院勤務を経て1999年10月現クリニック開業

参考リンク
百人町アルファクリニック

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