体重管理にアクセプタンス&コミットメントセラピーが効果
2021.11.25
国際部
体重管理におけるアクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT)の有効性を検討した結果が11月21日、「Clinical Psychology & Psychotherapy」オンラインに掲載された。
太りすぎまたは肥満患者を対象に、直面する可能性のある身体的および心理的苦痛に対処するためのアクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT)の有効性が検討されている。ACTは行動理論をベースとした認知行動療法のひとつであり、行動を強制することなく、現実的な問題を「あるがまま」を受け入れるというセラピーの姿勢が注目されている療法である。今回は、ACTを評価した無作為化試験を対象としたシステマティックレビューで、太りすぎまたは肥満の成人の体重管理と心理的幸福に対するACTの影響を調査した。
4つのデータベース(Medline、PubMed、Psycinfo、およびScopus)の検索から2074件の論文を抽出し、最終的に16件のレビューを実施した。その結果、71.43%でACTは心理的幸福を高めるのに効果的と判断され、50%で体重管理に関連するプロセス変数と健康行動を効果的に改善することが確認された。31.82%では物理的変数が改善され、21.38%では摂食行動の修正に効果が認められた。