外遊びの多い小児で近視の発生率少ない
2022.07.15
国際部
近視抑制における屋外時間を評価した学校ベースクラスター無作為化試験の結果が6月29日、「Ophthalmology」オンラインに掲載された。
今回の研究では、中国・上海にある24の小学校に在学中の625人(6-9歳)を対象に、前向きクラスター無作為化検査者盲検3群試験を実施。登校日当たり屋外時間の近視発症および変化への有効性を2年間にわたって検証した。対照群の生徒は通常の屋外活動を継続、検証I群では40分間、II群では80分間の屋外活動を追加の3グループに分けて比較した。
その結果、近視の未調整2年累積発症率は対照グループ24.9%、検証Iグループ20.6%、IIグループ23.8%だった。対照グループとの比較で、調整後発生率は検証Iグループで16%、検証IIグループで11%低下した。両検証グループで対照グループに比べ近視化および眼軸長伸長量が小さかった。両検証グループ間に調整後近視発生率および近視化に有意差は見られなかった。検証グループで屋外時間および光強度が同等だったが、対照グループに比べ有意に高かった。5000ルクス/分での屋外時間120-150分/日または60万-75万ルクスの累積屋外光強度は、近視の発生率比を17-31%有意に低下した。