トラネキサム酸でフェイスリフトの手術時間短縮
2022.09.6
国際部
フェイスリフト術中のトラネキサム酸の効果を検討した研究結果が8月24日、「Aesthetic Surgery Journal」オンラインに掲載された。
トラネキサム酸による術野の止血効果が美容外科領域でも利用されてきている。今回の研究では、トラネキサム酸の効果によるフェイスリフトの手術時間短縮が可能かを検討した。2016年7月から2021年10月の間に、1人の外科医による手術145件を対象とした後ろ向き症例対照研究を実施。すべての患者は、フェイスリフト手術を単独、または脂肪移植と口腔周囲のケミカルピーリングとの組み合わせで施行した。すべての患者はリドカイン、エピネフリンの投与を受け、トラネキサム酸1または2 mg/mLの投与あり、投与なしで比較した。
性別分布、年齢、BMI、二次しわ取り術の頻度、補助的な脂肪移植率、トラネキサム酸投与量、および軽度の合併症率に関して差は観察されなかった。非トラネキサム酸グループの平均手術時間は、トラネキサム酸グループよりも21分長かった。非トラネキサム酸グループの患者は、トラネキサム酸グループの患者より多くの軽度合併症が発生したが、重篤な合併症はなかった。