ケトン食で肥満女性の炎症反応が改善

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2023.04.5

国際部

サウジアラビアの肥満女性における炎症反応に対するケトン食の効果を検討した結果が3月21日、「Journal of Taibah University Medical Sciences」オンラインに掲載された。

近年、肥満に対するケトン食(ketogenic diet:KD)が、サウジアラビアで人気を得ている。ケトン食とは体内にケトン体を効率よく作り出すための食事療法であり、難治性てんかんや、先天性代謝異常の症状改善を期待して使用される。脂質はケトン体を作りやすく、糖質はケトン体を消す働きをするため、ケトン食は高たんぱく低糖質の食事内容となる。今回の研究は、サウジアラビアの肥満女性における身体計測指標および炎症活動の異常な調節に対するケトン食の影響を判断するために設計された。さらに、ケトン体(β-ヒドロキシ酪酸)の補給が炎症誘発性活性の阻害に及ぼす可能性についても調査を行った。

研究対象者は平均BMIが33.96±4.44kg/m2のサウジアラビア人女性31人(年齢35.3±8.4歳)とし、8週間のケトン食を実施した。29人が試験を開始し、23人が完了した。その結果、試験前と比較して、血漿β-ヒドロキシ酪酸レベルの有意な増加が確認された。また、体重減少 (7.7±11.3kg)、BMI、胴囲、および炎症性サイトカインIL-1βのレベルの大幅な減少も確認された。

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