運動は必要なし。立っているだけで老化予防

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2014.01.20

編集部

座っている時間が短く、よく動く人は慢性疾患が少なく、老化予防にもなるという研究結果が1月15日、米国カンザス州立大学のプレスリリースに掲載された。

栄養学の研究者Sara Rosenkranz氏とRichard Rosenkranz氏は、45~106歳の男女19万4545人のデータを分析した結果、一日中立ちっぱなしの人は、座りっぱなしの人に比べ、健康面と生活の質(QOL)を向上させることができることを明らかにした。健康面では、立ちっぱなしの人で慢性疾患の心血管疾患、糖尿病、心臓病、脳卒中、乳癌、大腸癌などが少なかった。

研究者らは、「座るを少なく、動くを多く」という2方向からのアプローチは、健康を改善するカギとしながらも、積極的に運動を勧めているというわけではないようだ。「散歩やアクティビティなど、あえて運動をする必要はないが、座っている時間は減らすべき」とRichard Rosenkranz氏は述べている。Sara Rosenkranz氏は「時々立ち上がって、いつもより少し長めに歩き回ったりするだけでも、長い期間のうちには差が出てくる」と述べている。長時間座っていることで筋肉は収縮を起こす。その収縮が、リポタンパク質リパーゼと呼ばれる中性脂肪を分解する酵素の働きを邪魔するというのが長時間の座位が健康に良くない理由に挙げられている。

研究者らは、長時間座っていることが多くなるオフィスワーカーに対して、「sit/stand desk」の利用を提唱している。sit/stand deskとは、立ったままでも作業ができるように、高さが自由に変えられるデスク。座った姿勢、立った姿勢のどちらにも対応できるほか、何人かで共有するデスクとしても利用できる。生産効率を上げ、体に優しい労働環境をということで、立ったまま行う会議「スタンディング・ミーティング」とともに、米国を中心に流行しているという。

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