経産省、介護ロボット導入に補助、実用化プロもスタート(中) 

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2014.01.28

編集部

経産省が主導して産学官連携のプロジェクト「介護ロボット実用化」に乗り出した背景には、介護従事者の負担軽減の観点から介護現場においてロボット技術の活用が強く期待されている半面、ロボット介護機器の市場性が見えないことや介助者の声が開発企業、介護施設に届きにくいという状況が横たわる。

経産省が行った福祉・介護機器の市場動向調査(2013年7月公表)によると介護・介助機器の市場規模が1億円から6億円、リハビリ機器で1億円から7億円といまだに市場が立ち上がっていないことが判明した。

こうしたことから経産省は、民間企業に対する介護ロボット研究開発補助事業と産学官連携プロジェクトによるロボット介護機器の開発促進を講じる一方、今年3月から民間企業に対する介護機器の実証導入補助事業(機器メーカー、介護施設、レンタル事業者のチ―ムに対して補助)をスタートさせて介護ロボットの普及を図ることにした。また、経産省は、2013年11月開催の国際ロボット展に同プロジェクトに参加する47社の中から補助事業として出展公募・採択した中小企業12社(表)を選び実証デモ機を展示するなどの啓蒙を図った。実証デモ機の展示は、各社が介護ロボット開発に取り組む一端を示すものとして注目される。

こうした中、ここへきて介護保険制度における介護ロボットの保険給付対象が浮上してきた。厚労省の介護保険部会では、介護ロボットの活用について「一定の報酬上での評価が普及推進の起爆剤になる」「利用者本人の自立につながり得るものかどうかなど保険給付の低減につながる経済的側面を含めたアプローチが必要」などの意見が出ているものの論点整理はこれからの状態。

経産省は、介護ロボットの介護保険適用について「専門家の意見を踏まえながら今年度中に制度設計を行い、2015年度から導入する方向で、厚労省と検討に入っている」(産業機械課)としている。今後、介護ロボットの公的保険の適用範囲を拡大し、利用料の9割を補助する公的保険の適用が実現する公算が強い。

現在、認知症老人徘徊感知機器や腰掛便座、特殊尿器などの居宅介護福祉用具(特定福祉用具)については、厚労省が介護保険の対象としている。特定福祉用具と同様に、介護ロボットに介護保険が適用されれば利用者の費用負担が下がり介護ロボット普及の環境が整う。企業にとっても介護ロボットの保険適用は、ビジネスの本格スタートに繋がるだけに期待が高い。

経産省、介護ロボット_中

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