薄毛対策に朗報、iPS細胞による毛包再生
2014.01.30
編集部
寿命が延びたことや社会進出、環境からのストレスなどで女性にも増加している薄毛の悩み。この薄毛対策の新しい研究が、1月28日に「Nature Communications」オンライン版で発表された。
米国ペンシルバニア大学では1990年頃からすでに、皮膚の再生の生物学的メカニズムを研究していることで知られている。2007年には、「Nature」誌で、Wntというタンパク質ネットワークが毛包形成にかかわっているという研究成果が発表されている。
今回、同大学のXiaowei Xu氏らは、iPS細胞(多機能幹細胞)を利用した実験をマウスを対象に行った。上皮幹細胞と特定の細胞を合わせ、マウスに移植したところ、人間のものによく似た皮膚細胞や毛包の外層を形成した。現時点ではマウスでの実験だが、これら新しく形成された細胞が、最終的に人間の髪の再生に役立つかもしれないと研究者らは述べている。