アールテック・ウエノ、糖尿病網膜症などの臨床応用で共同研究
2014.05.1
編集部
創薬ベンチャーのアールテック・ウエノ(ジャスダック上場)は、九州医療センター 眼科研究グループと共同で、VAP-1阻害剤の動物モデルを使って糖尿病網膜症などの臨床応用を始めた。
共同研究は、新たに糖尿病網膜症や糖尿病黄斑浮腫、アトピー性皮膚炎など眼・皮膚疾患領域で、臨床応用の可能性を見出すのが狙い。北大内の研究施設でVAP-1阻害剤の動物モデルを使って実験を行い、VAP-1阻害剤の抑制機能や眼・皮膚疾患の因果関係などを探索し、ヒトでの臨床研究の可能性を見出す。
糖尿病網膜症や加齢黄斑変性など眼疾患の多くは、炎症が関連し、タンパク質のⅠ種VAP-1が増加していることが知られている。しかし、VAP-1の抑制解明や眼・皮膚疾患への応用は、いまだ途上段階にある。
厚生労働省の調査によると糖尿病患者は、全国で約250万人にのぼる。この内、失明につながる増殖性網膜症の患者に対して現在、光凝固療術や硝子体切除などの手術が行われている。また、アトピー性皮膚炎については、ステロイドや抗ヒスタミン薬など薬物による対症治療が中心。
同社は、糖尿病網膜症など有効な治療薬のない眼科・皮膚科疾患をターゲットに新薬開発を一段と加速し、実用化に繋げる。
- 参考リンク
- アールテック・ウエノ