韓国の化粧品・生活用品大手LG生活健康社（韓国・ソウル市）の傘下（2012年1月）に入った銀座ステファニー化粧品株式会社（東京都港区、代表取締役チャ・ソギョン氏）は、6月にもヘアートリートメント「バイオシルク」（ブランド名）を新たに市場投入する。

「バイオシルク」は、傷んだ髪を補修し、光沢を与えるシルク成分を含んだ自然派トリートメント。ウエブやテレビなどの通販を中心に販売展開する。

現在、LG生活健康社は、銀座ステファニーの商号・商権を活用しながらステファニーを日本市場攻略の中軸に据えてスキンケアブランドの「su:m37°（スム37°）」をはじめ「ビリーフ」、グランド・ジェネレーション世代の女性向けアンチエイジング化粧品「ゴールデンショップ」、若者向けメイクアップ商品「フェイスショップ」などの主要韓流コスメを日本国内で販売している。

韓国初の自然発酵化粧品として2007年にLG生活健康より誕生した「su:m37°」（写真）は、百貨店向けの高級ブランドとして現在、東京、広島、大宮など国内大手社百貨店７店舗で販売。同時に、「ゴールデンショップ」と「フェイスショップ」は、総合スーパーのイオンリテールとの提携に伴い、2012年4月からイオンの総合スーパー店舗約400店に売り場コーナーを設けて販売している。また、2012年11月にリニュアールオープンしたショップ&フェイシャルサロン併設の銀座本店ビル（写真）で、韓流コスメを一堂に陳列・販売するなど通販を含めて主に4ルートの販売チャネルで売り込み攻勢をかけている。

国内百貨店への新規出店について銀座ステファニー化粧品は「当面、新たな百貨店出店は考えていない。既存7店舗の収益向上に努めたい」として顧客サービスに一段と力を入れる計画。

LG生活健康社は、LGエレクトロニクスを中心としたLGグループの一角を占める化粧品・生活用品メーカー。2012年1月に銀座ステファニー発行株式の70％を取得して傘下に収め、残り30％の株式を来年度までに取得して子会社化する方針。また、健康食品「皇潤」で名をはせたエバーライフ株式会社（福岡県）の全株式を取得（2012年12月）して子会社としたほか、2014年2月には、プラセンタサプリなどの健康食品通販会社「R&Y」（東京都港区）を買収し傘下に収めている。

LG生活健康社は、1000億円企業の確立を目指して欧米、中国、韓国市場などでM&Aを活発化させており引き続き企業買収意欲は強い。