「温泉は美肌づくりに良い」・・・×
2015.07.2
編集部
学会主導による皮膚常在菌検診『美肌菌ドック』を6月1日から提供開始している、医療法人社団十二会東京イセアクリニック(東京都港区)が行なった「美肌づくり」に関するアンケート調査によると、「温泉は美肌づくりに良い」という誤った認識を持つ人が8割以上占めていることがわかった。
同調査は、日本人男女・合計122人(男性42人、女性80人)を対象に行なったもの。
「温泉に入ると美肌効果でお肌すべすべ!」とは、太古から言われる伝説の1つ。実は「温泉ですべすべになる」のは古い角質をはがし取る天然の「ピーリング効果」が原因。一般的に「ピーリングは肌によい」と思われがちだが、人によっては 「NO」。
別名「美肌菌」と総称される『表皮ブドウ球菌』は、肌のバリア機能である悪玉菌の免疫系として、美肌に大変貢献する菌であり、肌の表面上0.02mmの角質部分に住んでいる。美肌菌が住んでいる「角質」は、30分以上水分に触れれば「垢」となって剥がれ落ち、また「アルカリ性の強い水(つまり温泉)」では溶けてしまう。そのため、温泉に入ると角質と一緒に美肌菌も綺麗に流れ、確実に減ってしまう。
また、「アルカリ性は美肌菌の大敵」。この美肌菌は「弱酸性」でないと生息ができない。そのため、肌にいる菌が少ない人が、長時間または多くの回数温泉に入ってしまうと、美肌菌を減少させてしまい、肌のキメやバリア機能が低下、乾燥肌を悪化することにつながる場合がある。
リラックス効果を求め温泉に入ることがあっても、お顔にパシャパシャと温泉水(アルカリ性)を浴びるのは、控えたほうが良いという。
- 参考リンク
- 学会主導による皮膚常在菌検診『美肌菌ドック』