かかりつけ医で定期的にうつ病チェック:米国

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2015.07.30

国際部

米国予防サービスタスクフォース(USPSTF)は7月27日、プライマリケア医が、定期的にすべての成人患者にうつ病を推奨(B推奨)することを含んだ新勧告案を発表した。

2009年には選択的なうつ病検査を推奨していたが、今回の新勧告案では選択という点をなくしたことと、特に妊娠中や産後の女性を追加した点が大きく異なる。

USPSTFでは、Patient Health Questionnaire(PHQ)といううつ病検査ツールが、アメリカでもっとも広く普及していると述べている。これは自己記入式アンケートで、大うつ病性障害、そのほかのうつ病性障害、パニック障害、不安障害、神経性過食症、むちゃ食い、身体表現性障害疑い、アルコール乱用または依存疑いの8種類の診断・評価が可能。原版は英語だが、日本語版も作成され、臨床現場でも使用されているという。

その他の検査ツールには、Hospital Anxiety and Depression Scales in adults、the Geriatric Depression Scale in older adults、the Edinburgh Postnatal Depression Scale in postpartum and pregnant womenなどが上げられている。いずれの検査においても、陽性だった場合には症状の重症度を確定するさらなる検査に進むことが推奨されている。

アメリカの医療制度は日本と異なり、病気になった時にはまず、かかりつけ医に相当するプライマリケア医を受診するのが一般的。プライマリケア医はGP(General Practitioner)と呼ばれ、総合診療を行う。GPがさらに専門的な治療が必要と判断すれば、受診先を紹介するというシステムになっている。

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