新生児へのオイル・マッサージにご注意

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2015.11.13

国際部

乳児にオイル・マッサージを行うことで、肌荒れを引き起こすかもしれないという研究結果が11月9日、「 Acta Derm Venereol」オンライン版に掲載された。

研究はパイロット試験(本格的な大規模臨床試験の前に実施される小規模試験)で、115人の健康な新生児を対象にした。アトピー性皮膚炎の家族歴により4グループに分け、1日2回のオイルの塗布を4週間続けた。オイルのグループ分けはオリーブ油、ヒマワリ油、またはオイル使用なしの3つで、試験前後でのラメラ構造、表皮水分損失、角質層の水和、phなどを測定・比較した。

その結果、オイルを使用したグループではどちらも皮膚の水分量に大幅な改善が見られたが、ラメラ構造はオイルなしのグループに比べ、あまり改善が見られなかった。表面水分損失、ph、紅斑/皮膚スコアに有意な差はなかった。ラメラ構造とは、セラミドのように油と水の性質を合わせ持った脂質分子が、規則正しく配列したもの。この構造の乱れは、加齢や肌荒れによって生じるとされている。

今回の研究の臨床的意義が薄かったが、さらなる研究が実施されるまで、新生児へのオイル・マッサージには注意が必要としている。

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