女性の前では食事の量でも見栄を張る
2015.11.25
国際部
性別と食習慣に関する研究は、主に女性と摂食障害についてなされてきた。今回のコーネル大学の研究者らによる研究は、男性と食習慣に対する問題に注目したものである。この研究報告は11月10日、「Evolutionary Psychological Science」オンライン版に掲載された。
男性は女性と食事を共にする時、より多くの食べ物をたべるということがわかった。具体的には、男性だけの場合に比べ、女性とともに食事をした場合には、男性のピザを食べる量は93%(1.44枚)、サラダの量は86%増加していた。女性の場合は、男性と食事を共にした場合、急いで食べたと感じたり、食べ過ぎたと感じることはあっても、実際には食事の量は増えていなかった。
研究者らは、この現象を「セルフ・ハンディキャップ」の行動であると示唆している。「セルフ・ハンディキャップ」は自分自身を不利な状況に追い込むことを指す。不利な状況であっても「自分はできた」または「そのような状況でなければもっとできたのに」という言い訳や自己愛を満たす効果があるといわれている。学生が試験前に突然アルバイトをはじめたりすることは、「セルフ・ハンディキャップ」の例としてよく使われている。