オーガニック食品を選ぶ理由
2016.02.19
国際部
オーガニックかそうでないかによって、牛乳や肉に含まれる成分に大きな違いがあったという研究内容を2月12日、英国ニューキャッスル大学のプレスリリースが伝えた。研究の詳細は「the British Journal of Nutrition」誌に掲載された。
同種の研究(システマティックレビュー)では最大規模となる今回の研究によると、オーガニックの牛乳と肉には、そうでないものと比べ約50%も多くのオメガ3脂肪酸が含まれていた。オーガニックの肉には、心血管疾患のリスクを高めるとされるミリスチン酸およびパルミチン酸の含有量が少なかった。オーガニックの牛乳には不飽和脂肪酸の共役リノール酸が40%以上多く含まれていた。また、鉄、ビタミンEと抗酸化作用で注目のカロテノイドも僅かだが多く含んでいた。オーガニックでない牛乳には74%多いヨウ素、僅かに多いセレンを含んでいた。最近の知見には、オーガニックフードを摂取していた妊婦からは子癇前症が減少し、子どもの湿疹と尿道下裂リスクの減少があった。
研究を主導したCarlo Leifert教授は、消費者がオーガニック製品を選ぶ理由として、動物に優しく、環境に優しく、健康によい、の3つをあげた。「しかし、オーガニックが製品の栄養素の品質に影響を与えていることはあまりよく知られていない」としている。