女性は、制汗剤を使用している男性をより男らしいと感じるという研究結果を6月1日、英国スターリング大学のプレスリリースが伝えた。研究の詳細は「Evolution & Human Behavior」オンライン版に掲載されている。

男らしさが足りないと思われる男性は、制汗剤を使うことで男らしさが増強される。しかし、すでに十分に男らしいと思われる男性には効果がないということをスターリング大学の研究者らが発見した。身につける制汗剤が男性らしさ、女性らしさにどのような影響を与えるかを検討したこの研究では、男女130人の参加者は写真を見て男性らしさと女性らしさを評価し、その他の男女239人は異性のにおいのサンプル40例から男性らしさと女性らしさの評価をした。

その結果、女性は男性よりもにおいに対して敏感で、より意識をしているらしいことがわかった。制汗剤をつけていた女性の全てが、つけていない女性と比べて、より女性的であると男性から評価された。しかし男性の場合は、顔写真で男らしさの評価が低かった男性は制汗剤を使用することにより評価を増加させたが、顔写真の段階で男らしさの評価が高かった男性は制汗剤使用後の評価は変わらなかった。

研究を主導した同大学心理学部Caroline Allen博士は「香りの製品は多くの場合男性的・女性的として販売されている。私たちの研究は、女性は制汗剤を使っても、期待しているほどには、体臭の女性らしさを高めるものではないことがわかった。男性は、体臭と制汗剤には何か別の効果があるようだ。男性は、制汗剤を使うことで人為的に男性らしさを増加させることができる。私たちの好みの進化が、この違いを形作ってきた。研究では、実際には多くの場合、しばしば攻撃的だったり敵意だったりに表される過度の男性らしさを私たちは好まないが、女性らしさの好みには上限がないということも示していた」と述べている。