小林製薬、「ヒト型セラミド1,2,3」のセラミド産生促進効果を確認
2016.08.22
編集部
小林製薬株式会社(大阪府大阪市)は、東京工科大学応用生物学部(前田憲寿教授)との共同研究で、ヒト型セラミド1,2,3混合物が、肌に存在する保湿成分・セラミドを合成する遺伝子発現に作用し、セラミド産生促進効果を発揮することを発見した。
同研究成果は、8月6日・7日に京王プラザホテル東京で開催された「第34回日本美容皮膚科学会総会・学術大会」において発表された。
人の皮膚は、外部からの刺激や、細菌の感染から体を守るとともに、体の内側からの水分蒸散を防ぐバリア膜として重要な役割を担っている。
バリア膜としての機能のほとんどを表皮最外層である角質層が担っており、その角質層は角質細胞とその間隙を埋める角質細胞間脂質で構成されている。
セラミドは角質細胞間脂質の主成分であり、バリア機能に非常に重要な役割を果たしている。
同社は、化粧品の保湿成分として知られているヒト型セラミド1,2,3混合物が優れた水分蒸散抑制機能をもつことを2014年に発表している。
今回、ヒト型セラミド1,2,3混合物が、新たな機能を持つ可能性について検討したところ、下記の結果が明らかになった。
1.セラミド合成に関与する遺伝子の発現を促進する
2.セラミド合成を促進する
3.バリア機能を改善する
同社サイトのニュースリリースでは詳しいデータ・研究成果を公開している。