美しい髪の鍵「キューティクル」とは?
2016.10.20
編集部
10月20日は、1977年に日本毛髪科学協会が制定した「頭髪の日」。
同協会やその他企業では、この日から10月26日を「毛髪衛生週間」とし、街頭での無料毛髪相談や講演会・パンフレットの配布など、様々なキャンペーンを実施中だ。
花王株式会社(東京都中央区)は長年、ヘアケアとキューティクルケア技術を研究している。
同社によると、髪とは、爪と同じように肌の角層が変化してできたもの、つまり死んだ細胞が集まったもので、毛母細胞が分裂した後、角化して毛髪となって頭皮から押し出されるように、1年間に10cm以上、長いものは6年以上伸び続けているのだそうだ。
髪は伸びている間、その構造のままで自己修復機能はなく、痛みなどの感覚がないので負担をかけてしまいがちだが、一度傷めると自然には元に戻らないため、まず傷めないようにすることと、傷んでしまったら、より丁寧なケアをして、傷みを進行させないことが大切だ。
ところで、「キューティクル」と言えば、よく耳にするが、どこにあり、どんな役割を担っているのか、答えられる人は少ないのではないだろうか。
キューティクルとは、髪の表面を覆っている薄い層で、表面の脂質層とその下のタンパク質層から構成されている。髪の内部組織を守る働きとともに、美しい毛流れや髪のまとまり、ツヤに大きく影響する部分だ。
そんなキューティクルにもっとも負担がかかるのは、シャンプーのすすぎ時。濡れた髪は水分を含んでふやけたような状態でキューティクルが傷みやすいため、シャンプー前には、クシや手グシで髪のもつれをとり、地肌までしっかり濡らし、たっぷりの泡で絡まないように洗い、やさしくすすぐことが大切だ。
もしもひどく傷んで絡まるようなら、シャンプー前に一度コンディショナーをするのもオススメだ。
また、ドライヤーの熱でキューティクルが傷むことはあまりなく、それよりも髪が濡れた状態で受ける摩擦のほうが大敵だ。
タオルドライでポンポンとやさしく叩くように水分を取ったら、根元からドライヤーをかけ、指をジグザグに動かしドライヤーの風を根元に届かせるイメージで、シャンプー後は、髪を完全に乾かすことが大切だ。
花王「エッセンシャル」は、今年で発売40周年。長年の研究の最新技術を「ハンドブローだけで毛先までそろう新処方」として2016年夏にリニューアル。
シャンプー直後の素髪になじませて、もろくなったキューティクルの凹凸をうめ、補強して補修する「キューティクルエッセンス」が新登場した。すすがずにコンディショナーを重ねぬりするプラスワンステップで、ひどく傷んだ髪の日中のパサつきや広がりを抑えてくれる。
- 参考リンク
- 花王「エッセンシャル」
- 日本毛髪科学協会