ニキビ薬イソトレチノインの重篤な副作用に注意

最新商品

2017.05.29

国際部

最強のニキビ治療薬と言われているイソトレチノインの副作用についての報告が5月19日、「British Journal of Dermatology」オンライン版に掲載された。

イソトレチノインと対照(プラセボ、または他の治療)を評価したざ瘡(ニキビ)に関する無作為化比較試験11件を対象に、イソトレチノインの有効性と副作用の発生状況を検討した。対象患者は中等~重度のざ瘡患者760人で、そのほとんどが男性だった。イソトレチノインは海外ではアキュテイン、ロアキュテインなどの名称で処方されるニキビ治療薬で、日本では未承認。

全ての試験を通じてイソトレチノイン治療は、プラセボ、経口抗菌薬、または他の治療に比べ、ざ瘡病変数を臨床的に意味が認められるほど減少させていた。有害事象の頻度は対照(イベント数388件)と比較してイソトレチノイン(イベント数751件)で2倍高かった。有害事象の半数以上が皮膚科的であり、乾燥に関連した。試験の中止に到った重篤なイソトレチノイン関連の副作用は、スティーブンス・ジョンソン症候群、口唇炎、乾燥症、ざ瘡発赤、羞明、肝酵素高値、食欲不振、頭痛、抑うつ気分などだった。イソトレチノインはざ瘡病変数の減少には効果があるが、有害事象が多いことが示唆された。

#

↑