宗教心が強いほど体重が増える?

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2017.08.7

国際部

宗教と体重に関連があるかという研究が8月2日、「Obesity Reviews」オンラインに掲載された。米国アーカンソー大学リトルロック校医学部のKaren Hye-cheon Kim Yeary博士らによる今回の研究は、宗教と体重の量的関係を特定するために文献の体系的検索を実施。85本の論文を対象に、研究の特徴を分析し、宗教と体重の関連についてのシステマチック・レビューを行った。

その結果、宗教と信仰の自由という2つの変数のサマライズから、横断的研究と縦断的研究の両方において、体重との有意な関連性の証拠を見出した。具体的には、横断的分析においてはSeventh-Day Adventistsの信者(安息日再臨派)の体重がほかの宗派よりも低いことが観察された。横断的研究と縦断的研究の両方において、より高い宗教性とより多い体重との間に有意な関連があった。特に、二変量解析ではその関連性が顕著だったが、多変量解析では関連はやや低かった。代表的サンプルを用いた研究、縦断的分析およびサンプルが男性のみ場合に、信仰心と体重の間に有意な関連がより高いことが報告された。対象論文のうち7本で、健康的習慣と心理社会的要因が宗教と体重の関係を媒介していることを示唆した。

著者らは「宗教と体重の関係をさらに明らかにするために、より多くの縦断的研究とメディエーターの分析が必要」としている。

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