LED照明を浴びて効率的にビタミンDをつくる

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2017.09.26

国際部

太陽光よりもLED照明の方がビタミンD産生に効果的であるとの研究成果が9月13日、米国ボストン大学医学部からリリースされた。研究論文は「Scientific Reports」オンラインに掲載されている。

2016年には同大学とUV LED開発製造メーカーRayVio社との間で、骨粗しょう症の代謝性骨疾患に関連するビタミンD欠乏症の新しい治療法を開発するための研究プログラム拡大が発表されていた。今回の研究では、皮膚サンプルをRayVio社のUV LEDにわずか0.52分当てただけで、太陽光に32.5分当てた場合の2倍以上のビタミンD3を産生したことが分かった。ビタミンD3は紫外線に当たることで体内に作られるもので、サプリメントではコレカルシフェロールの名称でも知られている。

この研究は、RayVio社のUV LEDが、ビタミンD欠乏症の患者の治療に使用できることを示している。UV LEDは、上腕部、腹部などの日常生活では日光への露出が少ない部分で使用することができるため、皮膚癌発症リスクを最小限に抑えることができる。同大学生理学・生物物理学教授のHolick博士は「この研究は特定の波長のLEDを使用して慢性疾患の治療や予防に役立つ可能性を探る、光薬理学(photopharmacology)に分類される新世代の技術につながる」と述べている。

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