欧州承認の肥満治療薬リラグルチドの有効性を試験

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2017.10.5

国際部

糖尿病治療薬でGLP-1受容体作動薬のリラグルチドの減量、満腹感、胃機能への有効性を試験した結果が9月25日、「 The Lancet Gastroenterology & Hepatology」オンラインに掲載された。

同薬は欧州などでは肥満治療薬としても承認されている。しかし、肥満症に対する作用機序はよくわかってはいなかったと研究者らは述べている。今回の試験は、米国メイヨークリニックで行われた無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、BMI30kg/m2以上の18~65歳で、既往疾患の無い健康な肥満成人40人を、リラグルチド群とプラセボ群に無作為に割り付けた。リラグルチドとプラセボはともに、毎週0.6mg/日ずつ5週間漸増させ、16週まで試験を継続した。

その結果、リラグルチド群では、プラセボ群よりも有意に大きな体重減少が見られた(5週目:中央値3.7kg対0.6kg、16週目:5.3kg対2.5kg)。満足感、満腹感、空腹時および食後の胃の容積には有意な群差は認められなかった。主な副作用は悪心で、リラグルチド群の19人中12人、プラセボ群の21人中4人に見られた。研究者らは、リラグルチドの体重減少に対する効果は、固形物の胃排出が遅くなることに関連することがわかったとしている。

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