高エネルギーの朝食は減量を促進するという研究結果が3月18日、アメリカの内分泌学会（The Endocrine Society）からプレスリリースされた。研究の詳細は、3月17日にシカゴで開催された第100回内分泌学会年次総会（ENDO 2018）で発表された。

今回の研究では、肥満体で2型糖尿病をインシュリンで治療中の女性11人、男性18人　（平均69歳）を対象に、3ヵ月間の食餌試験を実施した。対象者は、高エネルギーの朝食・中エネルギーの昼食・低エネルギーの夕食というBdietと名付けられたグループと、総カロリー量は同じで、通常の糖尿病食およびダイエット食を1日6回にわけて摂取する6Mdiet と名付けられたグループに無作為に分けられた。3ヵ月後、Bdietグループは5kgの減量に成功したが、6Mdietグループは1.4kg増加していた。Bdietグループでは、6Mdietグループよりインスリンの必要量が有意に少なかった。炭水化物の欲求と飢餓はBdietグループで有意に減少したが、6Mdietグループでは増加した。また、Bdietグループでは、試験開始14日で血糖値の有意な低下が見られた。

「何を食べるか、カロリーはどのくらいかということよりも、食事時間と頻度の方が重要である。私たちの体内の代謝は一日を通して変化する。朝食で摂る一切れのパンは、夕食で摂る一切れのパンよりもグルコース応答が低く、太りにくい」と論文著者のTel Aviv University医学部Daniela Jakubowicz教授は述べている。