【連載】大手化粧品会社の研究㊳天真堂の会社研究 ~通販以外の販路拡大、中国で自社ブランド化粧品販売~(下)

2018.07.20

特集

編集部

薬用化粧品・機能性表示食品など医薬部外品のOEMメーカーである天真堂は、通販チャネル以外での新たな展開として2017年12月に自社スキンケアブランド「サクライム」(写真)をドラッグストア、バラエティショップに投入(卸販売)した。SNSを積極的に活用し、広告費を抑制しながらリアル店舗での新たな販売手法の確立を目指す。

サクライムは、20代後半から30代前半の女性がメインターゲットで、ネーミングから処方、価格帯にこだわって設計。2017年12月に販売を開始した。主に、ドラッグストア、バラエティショップを通じて展開。現在、実績を背景に卸先を拡大している最中。
一方、中国を中心に「サクライム」の拡販に取り組む。インフルエンサーのネットワークを構築して「C toC」を中心に展開する計画。将来を見据えて海外パートナーを通じた「B to C」、越境EC(電子商取引)も検討する。
化粧品ブランド「サクライム」は、開発当初から海外展開を見据え商品設計していた。温感を特徴にした「オールインワンホットクレンジング」と冷感を特徴にした「オールインワンクール美容液」の2アイテムを展開。
中国では「Key Opinion Leaderマーケティング」と呼ばれる手法で展開する。影響力を持つインフルエンサーでブランド認知を高め、ソーシャルバイヤーと呼ばれる個人事業主を通じて「C to C」(個人間取引)」につなげる。
すでに、2018年3月から仮想モール「タオバオ」を通じてテストを実施。4月から、モール内で販売を本格化した。

同社がB to Cのビジネスを開始したのは、医薬部外品OEMにおいてクライアントに通販での販売ノウハウをアドバイスできることが、将来必ずビジネスに役立つと考えたからに他ならない。さらに、同社が通販以外の販路も構築していれば、クライアントの事業をより強力にサポートできるようになると考えたことによる。
OEMの委託先を選定する際、いい商品を安く仕入れたいとクライアントが考えるのは至極当然のことだが、同社はファブレスメーカーなので工場から直接仕入れるよりも価格が高いというイメージが先行していた。そこで、ビジネスチャンスが狭まってしまうとの危機意識があった。
同社が自社工場を持つ同業他社と勝負するためには、単にいい商品を作ることだけでなく、その商品の売り方まで知っていることが大きな差別化ポイントになると考えた。だからこそ、B t0 C の販売ノウハウを蓄積することが重要だった。

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