(86)ロイヤル化粧品/下 ~販売代理店と会員を通じて化粧品等販売~

2021.10.11

特集

編集部

ロイヤル化粧品のコスメやサプリメント等の販売は、代理店または会員(普及員)を通じてのみ販売している。現在の販売代理店数は、全国に約5000店、会員数約34万人に上るとみられているが、公表せず明確ではない。

同社の販売スタイルは、美容サロンなどと代理店契約を結んだところと、個人のメイト会員やリーダーメイト会員から購入する訪問販売形式が主流。

中でも、会員による販売スタイルが少々、わかりにくいため、かつては「マルチまがい」と勘違いされるケースもあった。勘違いの大部分がネットワークビジネス特有の勧誘方法に関するもの。

ネットワークビジネスは、米国で「マルチレベルマーケティング」(MLM)といわれるもの。日本では「連鎖販売取引」、いわゆるマルチ商法のことを指す。MLMは、「ねずみ講」と違い、商品やサービスの流通を目的として運用されているため、合法とされている。

同社が行うネットワークビジネスはMLM(マルチ・レベル・マーケティング)という方法を用いて商品の流通を生み出していく。商品の良さ・ビジネススタイルを口コミで説明し、商品の愛用者と同時に販売員(ディストリビューター)を構築していく。誘われた人がまた、別の人に商品の良さ・ビジネススタイルを口コミで説明し、愛用者と販売員(ディストリビューター)を構築していく。

こうすることで、多段階(ピラミッド型)に商品の流通を構築する。この点は、ねずみ講と似ているがネットワークビジネスとねずみ講の徹底的な違いは、商品の流通があるか、どうかにかかっている。

ところで同社は、これまでホテルに代理店を集めて月初めに開催してきた月例会議をコロナの感染拡大の影響から中止した。代わりに2021年1月から「デジタル技術によるビジネスの変革」(デジタルトランスフォーメーション=DX)を推進するなどオンライン活用に踏み切った。

東京港区六本木の本社内にオンラインスタジオを新設、コロナ対応ビジネスに取り組んだ。また、スタジオで収録したコンテンツをオンライン配信する計画。

同社では「テレビ局とそん色ない機材をそろえ、制作スタッフは外部のプロに依頼している。番組表を作成して美容・健康関連情報やコンテストなど代理店に喜んでいただける内容にしていきたい」と説く。また「商品を代理店に卸すことに目を向けるとマネーゲーム的な要素が強くなる。新規会員を増やしてボトムアップすることに注力してきた。この方針は21年でも継続している」という。

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