連載・新興市場上場の美容業界各社の経営・事業動向に迫る【5】フェヴェリナHD、化粧品・健康食品の通販事業伸びず

2014.10.7

特集

編集部

化粧品・健康食品の通販を主体に事業展開するマザーズ上場の株式会社フェヴェリナホールディングス(HD)の業績(表)が伸び悩んでいる。フェルビナ
今期(平成26年9月期)業績は、売上高14億3,800万円(前年同期比21.9%減)、営業利益(前年同期営業損失5,000万円)、当期利益(前年同期純損失4億1,000円)とも純損失を予想するなど赤字からの脱却が難しい状況。

同社は、今期の業績回復策として平成26年3月に持分法適用関連会社で、充放電検査装置に係るエンジニアリング事業を行なっていた株式会社ソフトエナジーホールディングス(福岡県北九州市)の株式全てを売却し、同年6月1日付で同社を株式交換完全親会社、株式会社サイエンスボーテ(福岡県福岡市)を株式交換完全子会社とする株式交換(サイエンスボーテの株式1株に対し、フェヴリナHDの普通株式224株を割当交付)を実施し、エンジニアリング事業から撤退。化粧品、健康食品の通信販売事業に経営資源の集中化を図った。同時に、化粧品及び健康食品の通信販売事業に関し、WEBマーケティングの強化による新規顧客の獲得や顧客ターゲット層を明確にした宣伝広告などに取り組んだ。また、既存の顧客対応として販売担当者の顧客応対能力の向上や子会社で基礎化粧品・健康食品の通信販売を行なう株式会社フェヴリナ(福岡県福岡市)によるビタミンC美容液「シーサンゴーゼロ」「炭酸ジェルパック」などの新製品投入に伴うリピート率の向上及び顧客リストの中で、過去に購入実績があるが稼働していない休眠顧客に対し、ダイレクトメールを中心にアプローチを図るなど収益の向上に取り組んだ。
いずれの施策もフェヴリナの中期事業計画に沿って実行したもの。しかし、足元の平成26年9月期3四半期連結業績は、売上高8億600万円(前年同期比47.9%減)、営業損失100万円(前年同期営業損失2,900万円)、純利益2億2,900万円(前年同期純損失3億4,000万円)とフェヴリナの費用削減効果で、損益は改善したものの収益を押し上げるまでには至っていない。この結果、同社の今期業績予想は、減収減益の見通しで、赤字幅をどの程度、縮小するか注目される。

同社は、平成26 年4月に月間平均と月末時の時価総額(企業価値を評価する指標、株価に発行済株式数を掛けて算出)が10 億円未満となり上場廃止基準の猶予期間対象となった。その後、同年6月に時価総額が10億円以上となり猶予期間の指定が解除された。

同社の創業は2002年8月。2012年4月に株式会社フェヴェリナ販売を設立したが、同年7月に分割吸収でフェヴェリナ販売からフェヴェリナに変更。
現在、自社開発化粧品、健康食品の通販事業を行なうフェヴェリナとドクターズコスメの開発・通販を行なうサイエンスポーテを傘下にグループを形成している。

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株式会社フェヴリナホールディングス

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