【連載】大手化粧品会社の研究⑧ハウス オブ ローゼの会社研究 ~店舗売上を左右するコンサル販売、功を奏するか~(下)

2018.03.2

特集

編集部

ハウス オブ ローゼは、化粧品等の販売方法として国内百貨店のバス用品・家庭用品売場や駅ビル、ファッションビル、ショッピングモールなどに直営店あるいはパートナーショップ(直営店以外の百貨店・専門店におけるコーナー及びショップ)を出店し、店舗ネットワークを拡大している。 これらの全ての店舗において同社の教育を受けたショップスタッフによるコンサルティング販売を行っている。
店舗数は、直営店240店、リラクゼーションサロン26店、カーブス21店、その他4店の合計291店舗(2017年3月期)にのぼる。この中で、直営店は、サービス内容によって「ローズガーデン」「フロア」「イングリッシュガーデン」の3種類のサロンがある。

同社が事業を推進する中でコンサルティングによる販売方法が人的労力に負う部分が非常に大きいため、スタッフの資質、技量によって店舗売上が左右される危惧がある。また、少人数で年齢的に若いスタッフが店舗運営を行っているため「管理面が統一されにくいこともあり、スタッフのモチベーションとモラルの低下が業績に影響する可能性がある」との認識に立つ。
同社では、今後の対処すべき課題として、ハウス オブ ローゼ事業では、新規顧客様の増加と固定客化およびスタッフ効率の向上が営業面における重要課題としている。

商品戦略としては、基本スキンケアラインの強化と共に年間を通じて化粧水の拡販に注力する。また、パック、美容液といったスペシャルケア商品を整理、強化し基本のスキンケアラインとより連動することで、新規顧客の開拓とロイヤルカスタマーづくりの再構築を図る計画。さらに、若年層の来店が多い専門店でのみ展開するスキンケアラインを導入し、若年顧客層のニーズに対応して行く。

出店政策については、完全個室のリラクゼーションサロン「グレースフルガーデン」タイプの店舗に改装していく予定。

#

↑