【連載】大手化粧品会社の研究㉓イービーエムの会社研究 ~直営店開設しスキンケア販売とエステ施術~(上)

2018.05.21

特集

編集部

株式会社イーピーエム(東京都渋谷区、非公開)は、1987年8月に「人は美しくなると幸せになる」を企業理念に掲げて化粧品事業を展開。
現在の事業は
➀直営店「スキンケアスタジオ」(写真)展開によるスキンケアの販売
②ホームケア宅配事業
③卸事業
④コミュニケーション事業
⑤海外事業
⑥EBⅯ学院創設による人材教育など、幅広い事業を展開している。

同社は、化粧品の販売形態として直営店「スキンケアスタジオ」展開によるスキンケアの対面販売及びフェイシャルエステ等の施術サービスを行っている。現在、全国に開設した同スタジオ数(店舗数)は、46店舗にのぼる。
同スタジオでの顧客に対するカウンセリングによる対面販売とエステ施術を行っているのがスキンケアアドバイザー。
顧客の肌の状態を見極め、スキンケア化粧品の販売とエステ施術の良し悪しは、スキンケアアドバイザーのスキルに負うところが大きい。
同社は、スキンケアスタジオについて「顧客の肌も心も解きほぐして内側から輝く真の美しさを顧客と一緒にかなえたい、との理念で開設したもの。顧客の素肌や身体、心のメンテナンスなどについてカウンセリング販売とエステ施術を総合的にサポートし、顧客の肌をマネジメントするなど多くの顧客から受け入れられている」という。

ホームケア宅配事業は、商品の注文をはじめ、熟練されたテレフォンスキンケアアドバイザーによる肌の悩み相談、効果的な使用法、購入後のフォローなどのカウンセリングシステムを構築して通信事業を展開。
同宅配事業は、オリジナルスキンケア商品を「自宅にいながら気軽に購入したい」という、顧客の要望に応えて誕生した。

コミュニケーション事業は、ブランディングから企業の福利厚生、イベント派遣など多様化するニーズに効果的に対応するための広告コミュニケーション戦略事業。

卸事業は、薬局やバラエティショップをはじめ、産婦人科、皮膚科といった医療機関など素肌と身体の美、健康に関わる企業に化粧品を卸販売する。

このような多様な販売チャンネルの中で今後の事業成長のカギを握るのは、スキンケアスタジオの増設とスキンケアアドバイザーの営業力強化が問われる。
現在のところ、スキンケアスタジオの新規開設計画が明らかになっていなが、収益の向上を実現していくには、国内直営店の開設や海外でのFC店舗の増設など多店舗展開は避けられない。引き続き、先行投資に要する資金需要は、活発な局面を辿る。因みに、同社の売上高は2017年5月期で約60億円、社員数約736人にのぼるとみられる。

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