【連載】大手化粧品会社の研究㉗オッペン化粧品の会社研究 ~大学に美容講座等開設、本社のバラ園を市民に開放~(下)

2018.06.8

特集

編集部

オッペン化粧品は、通販に大きく舵を切ったとはいえ、営業拠点がビューティサロンの役割を担い顧客にメークの使い方やエステ等の施術サービスを行うとともに、顧客の家庭を訪問して対面販売するなど訪販の形態は変わらない。
こうした営業拠点や訪販するなどして顧客対応を第一線で行っているのが、全国に約5万人を数えるビューティアドバイザーと呼ぶ専門家。
同社は、エステティシャンの専門家を輩出するため1986年に教育機関「オッペンエステティックアカデミー」を開校し、エステティシャンコース、メイクアップコースなどを開設して美容に関わる専門知識と実技教育に乗り出した。
同社は、こうした美容知識や実技にたけた専門家「ビューティアドバイザー」を営業の第一線で活躍する人材として採用してきた。
営業拠点に配置された同アドバイザーは、リラクゼーション効果の高いハンドテクニックを習得しているほか、リラクゼーションや「癒し」に対応できるプロのエステティシャン・セラピスト。また、販売代理店が美容サロンを開設する際のコーディネーターとしての役割も担っている。

同社の専門家教育を大学にも啓発する目的で2007年、2008年と大阪学院大学に生涯学習講座「フェイシャルエステティック講座」「美容ビジネス講座」を相次いで開講し、講義をおこなってきた。

一方、同社は、バラ園(写真)を市民に一般公開するなど企業の社会貢献活動(CSR)に取り組んでいる。
同社は、1953年(昭和28年)の創業以来、バラを「女性の美の象徴」として理念に掲げてきた。そうした中、2013年に創業60年を記念して吹田市岸部の本社敷地内にオリジナル品種を含む全320品種、5500本のばら園の公開に踏み切った。
2014年からは、毎年5月に「ローズウィーク」と題して市民にバラ園を開放するなど市民の憩いの場となっている。
今年(2018年)5月10日から16日まで1週間行ったローズウイークでは、大阪学院大学の吹奏楽部の演奏や「ふき取り用化粧水の体感イベント」を行うなど盛り上がりを見せた。

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