健康的な食生活はがんのリスクを下げる

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2018.08.2

国際部

健康的な食生活の遵守とがんリスクの低下の関連を数値で示した調査結果が7月26日、「Cancer Research」オンラインに掲載された。

いくつかの国および国際機関が、健康状態の改善やがんの予防を目的とした栄養および生活習慣の推奨事項を発表している。今回の研究では、これらの推奨事項の遵守とがんリスクの関連を調査した。対象は、フランスのNutriNet-Santéコホート研究(2009-2017)からの40歳以上の4万1543人。世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)の推奨するResearch (WCRF/AICR) score、代替健康食指数(Alternate Healthy Eating Index:AHEI)2010、地中海式食指数(score based on adherence to the Mediterranean diet)、フランスの栄養ガイドライン(French National Nutrition Health Program-Guideline Score:PNNS-GS)の4つの食事栄養推奨項目と全がんリスクおよび乳がん、前立腺がん、大腸がんそれぞれのリスクとの関連を評価した。

その結果、WCRF/AICR score:1スコア増加あたりのハザード比は、全がんで0.88 (95% CI 0.84–0.92; p<0.0001)、乳がんで0.86 (95% CI 0.79–0.94; p=0.001)、前立腺がんで0.88 (95% CI 0.78–1.00; p=0.05)、大腸がんで0.86 (95% CI 0.72–1.03; p=0.09) だった。PNNS-GSスコアは結腸直腸がんリスクと関連し、AHEI-2010の遵守は全がんリスクの低下と関連していた。関連性は WCRF/AICRスコアが最も強く表れた。栄養上の推奨事項、特にがん予防のために設定された推奨事項を遵守することは、がん発生率の低下に実質的に寄与する可能性があることが示唆された。

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