メープルリーフのエキスがしわ予防に効果
2018.09.14
国際部
秋には美しい紅葉を見せ、その樹液は甘いメープルシロップとして知られるメープルツリーの葉の抽出液から、しわ予防効果が見込まれる成分が見出されたことが8月20日、第256回アメリカ化学会(ACS)学術集会で発表された。この学会は、2018年8月19日〜8月23日にアメリカ・ボストンで開催され、幅広い科学分野から10,000件以上のプレゼンテーションが行われた。
皮膚の弾力性は、エラスチンなどのタンパク質によって維持される。 しわは、酵素エラスターゼが老化過程の一部として皮膚のエラスチンを分解するときに形成される。研究者らは、レッドメープルの葉の抽出物がエラスターゼの活性を阻害することを確認した。そしてさらに、これら抽出物からの成分が、炎症からの皮膚保護作用や、そばかすまたはしみなどへの美白効果も期待できるとした。研究者らはメープル葉抽出物から配合剤を完成させMaplifaとして特許出願中である。
また、化粧品の成分として利用される植物はアジアから地中海にかけてのものが多い。メープルツリーは北米東部のみで栽培されているものであり、現在、メープルシロップを収入源としている農家にとって、葉のエキスは持続可能な資源として付加的な収入源になり得ることも期待されている。