太っていなくてもカロリー制限は心臓に良い効果
2019.08.9
国際部
健康な非肥満成人へのカロリー制限食の影響を調査した研究結果が7月11日、「The Lancet Diabetes & Endocrinology」オンラインに掲載された。
今回の研究は米Duke Universityの多施設共同第2相無作為化比較試験(CALERIE)で、21~50歳の健康な非肥満男女218人を対象とした。対象男女を25%のカロリー制限食または対照の自由摂取食グループに分け、2年間の試験を実施して心血管代謝リスク因子の反応を評価した。その結果、主に体脂肪の変化による体重変化が、カロリー制限食グループで平均7.5 kgの減量、対照群で0.1 kgの増量として確認された。カロリー制限食グループでのみ全心血管代謝リスク指標の持続的有意な改善がみられた。LDLおよびHDLコレステロール、収縮期/拡張期血圧の有意な改善もみられた。さらに、C反応性タンパク質、インスリン感受性指数、およびメタボリックシンドロームスコアも大幅に改善されていた。
研究者らは「若年および中年の健康な個人で中程度のカロリー制限を実践することの心血管の健康に対する実質的な利点の可能性が示唆された」と述べている。