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ニキビへのパルス光の治療有効性を解析

尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療のためのIntense pulse light(IPL)治療の有効性を評価したメタ解析の結果が7月5日、「Journal of cosmetic dermatology」オンラインに掲載された。

尋常性ざ瘡の臨床で多くの患者に使用されているIPL治療法には効率性と安全性を分析した既存の研究は存在していない。そのため、今回の研究ではEMBASE、コクランライブラリ、MEDLINEなどの電子データベースから関連する研究を特定してメタ解析で治療効果への評価を行った。解析対象は8件の無作為化比較試験(患者450人)とした。

その結果、炎症性ニキビ病変の改善(MPRI)の結果はIPL治療グループで、対照の非IPL治療グループグループの結果よりも悪かった。また、IPL治療の効率性はアフリカ系およびアジア系の患者で悪かった。一方、IPL治療とNd:YAGレーザー治療(1064 nm)、および非炎症性ニキビ病変改善(NMPRI)に関係するその他の治療法で、効率性に統計的有意差はみられなかった。頻度の高い副作用は紅斑(46.73%)と痛み(39.13%)だった。研究者らは、この研究で得られた結果は不均一性とサンプルサイズが不十分であったため、慎重に解釈する必要があるとしている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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