デリケートゾーンのにきび治療
2020.08.21
国際部
一般的だが、なかなか医療機関受診報告例の少ない女性のデリケートゾーンのにきび治療についての報告が8月16日、「Clinical and experimental dermatology」オンラインに掲載された。
外陰部の皮脂腺に起こる断続的な炎症は一般的であるが、病態や治療に関する情報は不足している。今回、英国St John’s Institute of Dermatology,の研究者らによってにきび患者の遡及的観察研究の結果が報告された。患者は外陰部の皮脂腺、毛包中心性炎症が長期化した16人で、臨床的特徴、組織学および治療への反応について調査した。診察時の平均年齢は32歳(範囲21~45歳)だった。
すべての患者が、大陰唇と小陰唇に痛みを伴う丘疹と膿疱の再発があり、うち9人の患者は月経前に最も増悪が起きやすいという周期的なパターンを報告した。これらの病変は、炎症によって引き起こされる巣状異物性肉芽腫でテトラサイクリン、抗アンドロゲンまたはレチノイド療法によく反応した。研究者らはこの状態に対して「vulval acne(外陰部にきび)」という用語を提案し、一般的ではあるが過少報告されているこの病態の管理への段階的なアプローチを提案したいと考えている。