豊胸手術後に生じる体調不良を検討
2021.04.30
国際部
豊胸手術後の女性が経験する体調不良を調査した定性的研究が4月27日、「Aesthetic Surgery Journal」オンラインに掲載された。
豊胸手術を受けた女性に生じる身体的・心理的症状はBreast Implant Illnessと呼ばれている。現在では明確な原因や治療法がなく、よく理解されていない病態である。今回の研究では、症状、ヘルスケアの出会い、ソーシャルメディア、インプラント除去術などを中心に、Breast Implant Illnessの女性を調査することを目的とした。
探索的定性的方法論を使用して、Breast Implant Illnessの自覚症状のある29人の女性に半構造化面接を行った。インタビューは音声録音され、逐語的に書き起こし、データは帰納的主題分析を使用して分析した。その結果、Breast Implant Illnessは、人間関係、仕事、アイデンティティ、身体的および精神的健康を含む複数のドメインにわたる苦痛と衰弱として説明され、症状はインプラントの毒性と異物を拒絶する免疫反応に起因していた。これらの経験が医療専門家によって検証されなかったとき、多くの女性が情報、サポート、理解を求めてソーシャルメディアに目を向け、回復の唯一のチャンスとしてインプラント除去を行った。