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肥満手術後2年の結果、食事療法より効果高い

超低エネルギーの食事療法と肥満手術を中心とする肥満治療の長期的な効果および合併症の発症状況を比較した試験結果が4月8日、「BMJ Open」オンラインに掲載された。

今回の前向き研究では、スウェーデンのヴェストラ・イェタランド県(住民170万人)のBMI 35以上の971人の参加者を対象とした臨床設定のコホート試験を実施した。人口統計および人体測定データ、実験室サンプル、および質問票の回答は、ベースラインと試験開始2年後に収集した。382人が超低エネルギーの食事療法の期間を含む構造化された医療、388人がルーワイ胃バイパス術、201人がスリーブ状胃切除術を受けた。

主要評価項目は人体測定値、代謝変数、および安全性の変化とし、これらを線形回帰モデルで分析した。さらにロジスティック回帰モデルを使用して、治療の成功(副次評価項目)を評価した。治療を成功させるための予測因子としての15の臨床領域の重要性はランダムフォレストモデルで評価した。

試験2年間のデータが利用可能なのは667人(68.7%)だった。過剰BMIの減少は超低エネルギー食事療法グループで27.5%、ルーワイ胃バイパス術グループで82.5%、スリーブ状胃切除術グループで70.3%、10%を超える体重減少を達成した参加者の割合は超低エネルギー食事療法グループで45.3%、ルーワイ胃バイパス術グループで99.6%、スリーブ状胃切除術グループで95.6%だった。すべてのグループで、ビタミン、ミネラル、ヘモグロビンのレベルまたは安全性に関して同等だった。副次効果項目の成功の可能性は、超低エネルギー食事療法グループに比べ、手術グループで高かった。ランダムフォレストモデルで、人体測定値が治療成功の最強の予測値だった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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