高齢者の身体機能、筋トレよりパワトレで改善
2022.05.18
国際部
高齢者へのパワートレーニングと筋力トレーニングの効果を比較した研究結果が5月2日、「JAMA Network Open」オンラインに掲載された。
今回の研究では、MEDLINE、Embase、Cochrane Central、CINAHL、PsycInfo、PEDro、SPORTDiscusから特定した無作為化試験20件を対象に系統的レビューおよびメタ解析を実施(被験者566人、平均年齢70.1歳、女性65%)。ウェイトの上げ下げを行う筋力トレーニングと、ウェイトを上げる時には素早く、下げる時にはゆっくりと行うパワートレーニングの身体機能改善効果を比較した。
その結果、20件中13件で身体機能の改善、3件で自己報告による身体機能の改善が報告された(どちらもエビデンスの確実性低)。現在、高齢者の身体機能改善に筋力トレーニングが推奨されているが、今回の研究では、パワートレーニングの方で、わずかに身体機能改善度が高かった。今後は質の高い大規模な無作為化試験が、より明確な結論を導き出すために必要であると結論された。